宙組全国ツアー『追憶のバルセロナ』『NICE GUY!!』-その男、Sによる法則- 感想①

宙組全ツは福岡で4公演、市川で3公演観ることが出来ました。

 

お芝居から振り返ってみます。

 

『追憶のバルセロナ

台詞の多い正塚先生作品。

演じるジェンヌの皆さんは大変だろうなぁと思いますが、会話の細かいやり取りまで表現される正塚ワールドが好きです。

初演は未見でしたので、あらすじから暗めのお話なのかな…と思っていたのですが随所に笑いが散りばめられ男役がかっこよく娘役が可愛い!とても楽しめる作品でした。

 

  • フランシスコ役 真風涼帆さん(まかぜ)

かっこいいかよ。

まかぜかっこいいかよ。

最初のカーニバルの緑のお衣装からスペインの軍服、寝込んでる間のラフなお洋服、赤いレザー、黒い旋風の装束……あらゆる場面のお衣装全てあの長身で着こなしていてまかぜずっとかっこいいです。

カーニバルのときの貴族っぽい緑のお衣装は、髪型も相まってか『Shakespeare』のときのジョージ・ケアリーを思い出します。

軍服は夢で出来ている。

赤と黒の軍服に、白い手袋。

くるみ割り人形みたいで可愛いと思いきや、驚きのかっこよさ。

まかぜかっこいいかよ。

フランス兵に恐らく3発撃たれているのではないかと思います。音的に。そして最後の1発はヘッドショットの模様です。

フランシスコよく生きてたな…。

彼のセシリアとイサベルとの愛情の揺れ動きがあまり全面的には描かれていないように感じるのも正塚ワールドの味だと思います。

記憶を取り戻しセシリアを想い「君の元に帰ろう」と歌いあげた後、行こ!と差し出されるままにイサベルと手を繋いで歩く……

正塚先生~~~笑

やっと会えた恋人は親友の妻に、そして両親の最期を知るくだりはフランシスコが辛すぎる…

それでも仕方なかった、これが戦争だと飲み込もうとする姿にはぐっときました。

私は星組の下級生時代からまかぜを応援してきているのですが、だからこそ言いますが、本当に本当に歌がお上手になられました…!

感情を乗せた歌声、表情や仕草に、涙が込み上げました。

いつになっても「良かったねまかぜ、良かったね…!」と思ってしまいます。またまかぜの開演アナウンスにも「ああ…まかぜがトップさんになったんだ…」と思ってしまいます笑

 

  • イサベル役 星風まどかさん(まどかちゃん)

ポニーテールが可愛いですね!

ダンスシーンも幕開きから素敵でした。

ルネサンス』のカテリーナ、『オーシャンズ11』のテスを経てお芝居の幅も広がったのでは、と感じます。

正直以前はまどかちゃんのキャンキャンしたお芝居が少し苦手だったのですが……

今回はロマの女性、勝気な女性の役でしたが落ち着いてまどかちゃんのお芝居を観ることが出来ました。

寧ろ彼女に合っていたのではとも思います。

イサベルの感情の動きをとても丁寧に描写されていたと感じました。

衣装替えも沢山ありましたが、どれもとても可愛らしかったです!

イサベルのソロナンバーは「暗闇より深くて死に人より静かで」という歌詞が狂おしく好きです笑

まどかちゃん自身がお若いので(すみれコード)、フランシスコさんロリコンかな(*^^*)と感じてしまう部分もありましたがそこは仕方がない笑

フランシスコが目覚めたくだりのやり取りでは、この子はギャグシーンも作れるのか、とまどかちゃんの才能に震えました!

最初のカーニバルの場面では、ロベルト役のずんちゃんと話をしながらもスカートをひらひらさせて何となく踊っている、という姿が可愛くてツボでした笑

 

  • アントニオ役 芹香斗亜さん(キキちゃん)

かっこいいかよ。

安定のまかキキの並びでした!

キキちゃんアントニオの髪型、ゆるふわの長髪をリボンでまとめているというあの時代の貴族の男性にありがちな髪型が可愛くてかっこよくて…!

軍服姿で踊っているときに、そのまとめられたしっぽの部分が前に流れてくることがあったのですが、もう、もう、かっこよくて可愛い!!!

そして秒で降伏する笑

頭の後ろで手を組んだ覚悟を決めた表情が素敵でした。

セシリアのことはきっと前から好きだったんだろうな。

それでもそんな素振りは見せず、親友に悟らせず、出兵する前の「よく話せ」

アントニオいいやつ~~~!!

もしアントニオがフランシスコからセシリアを奪ってやろうとか、そういう黒い感情を持った役だったとしたらお話が全く別物になっていたと思います。それこそ『モンテ・クリスト伯』のような復讐劇に。

アントニオが自分の恋心を殺して親友と愛した人の幸せを願える「いいやつ」だったから、最終的には皆が幸せで爽やかなハッピーエンドになれたのだと思います。

2回目のカーニバルで、覆面の男にダンスに誘われる妻を優しい笑顔で送り出せるあたりもアントニオのいい人っぷりを駄目押ししていると感じました笑

「手を挙げれば風になれるか」

いつかどこかで使いたい台詞NO.1です!!

 

  • ロベルト役 桜木みなとさん(ずんちゃん)

はい、好き!!!!!!

かっこよすぎ!!!!好き!!!!!

福岡での初見では、幕が上がっていき椅子に座った男役さんの後ろ姿にまかぜかなと油断をしていました。

ん??あれ???まかぜじゃない………ずんちゃん!!!!!

大変動揺致しました笑

また痩せちゃって…このままじゃずんちゃん無くなっちゃう…と思いながらオペラを握り締めました笑笑

ビジュアルのみに注目してもかっこよすぎでした。

バンダナずるい…そんなんかっこいいに決まってるじゃん、と思っていたらバンダナを外してきました。そんなんかっこいいに決まってるじゃん!!!

カーニバルでの青いお衣装はただの王子様でした。ありがとうございます。

ロベルトの魂を揺さぶられる歌声、熱いダンス……かっこよすぎる!!!!むり……

内面も男気桜木で兄貴肌でとてもとてもかっこいい!!!!!!

ロマのリーダー格でゾバールくんみたいな感じかなと思っていたのですが大間違いでした。

ゾバールはゾバール、ロベルトはロベルト、皆違って皆いい!かっこいい!!!

ロベルトの兄貴!!!!と叫びたくなるような男前っぷりでした。

男なら女を守って当然!という彼の意識もイケメンすぎました…!

ららちゃん演じるアンジェリカちゃんとの距離感ややり取りはひたすら幸せでした。

そしてローザちゃんについてですが、エスメラルダさん曰く「(ロベルトが)惚れてた女」、ロベルト曰く「(亡くなった)昔の女」

これは恋人同士だったのか、ロベルトの片思いでそれが周囲にバレバレだっただけなのかで解釈が変わるところだと思います笑

私的にはどちらでも大変美味しい。

イサベルに対しての感情も「きつくって見ていられなくなる」というところに落ち着くあたりで正塚先生ありがとう!!!と思います。

惚れてた女に似た面影を持つ女性に対してこの感想はなかなか出てこないと思います…ロベルトの兄貴…!

 

短くまとめることが出来なかったので取り敢えず4人!